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イベントに出店しなくなった理由。

イベントというものにほぼ参加しなくなった。

アートのフェスやコンペといったイベントではなく、主に屋外でやるようなマルシェ。青空の下、ハンドメイド、体感、飲食が混在するような企画だ。

数年前までは「似顔絵描きます」「切り絵つくります」といった看板を掲げてタープを貼り、まあまあの頻度で出店していた。
コロナ以前以後、というのはあまり関係ない。

いくつか理由はあるけれど、ここでは2つ挙げておきたいと思う。

まず一つは、「誰でも気軽にイベントが企画できるようになり、質が低下した」こと。

SNS、印刷機器、さまざまなツールが普及し、誰でもいっぱしのイベンターを気取れるようになった。雑多な知識や経験を持ってなくてもそれなりに人を集めて何かできる、できたような気分の味わえる、良い時代になった。

それにともない全体のレベル(とりあえずは意識のレベル、としておきます)の低下がとまらなくなった。

行為としての企画実行のハードルは下がった。でも本当はたくさんのことを勉強して、考えておくべきことだらけで、主催する・企画するというこの立ち位置にはある程度向き不向きがあるにも関わらず。

ここからはきちんと偉そうに言わせてもらう。

ぼくは小学生の頃から校内の行事でのイベントという狭い空間であっても、とりあえずは出し物の台本を書いたり、役割分担を指示したり、演出をしたり、何かしらのものごとを人前で提示する作業としんどさを複数名で味わってきた。企画ごっこみたいものをずうっと昔からやってはきた。そういう思考のプロセスや経験もなく、なんのストレッチもなく「とりあえず何かしよう」「人集めよう」という誰かの見よう見真似のあやふやな動機でスタートさせる人が増えた。口では「みんなを笑顔に」や「〇〇起こし・活性化」とは言うが、そこには実体がない。他の人もやってるから、が大きな理由だと感じる。

われわれ出店者(以下プレイヤーとする)は、売り上げ獲得や名前を売る場としてどんなイベントであっても名乗りを上げる時代にはなっている。しかしイベントを立ち上げた彼らの多くは「動員数が〇〇人までいった」や「メディアに取り上げられた」などの功績への興奮にとどまり、プレーヤーの儲けやお客とのストーリーなど、本当に血の通った部分には目を向けない。

極端な話、そのイベントの入場者が1人だったとしても、この1人に各店20万円ずつ使わせるような気概が主催者側にはないとだめだ。「全体が賑わった」「人がたくさん来た」これらは主催者側の功績であって、プレイヤー一人一人にはあまり関係がない。

もう1つの理由。

まともな挨拶ができるプレイヤーにほぼ出会わないということ。出店者同士の挨拶、である。

間もなく開催の「100万$本舗・ファン感謝祭」のような、第二部にライブパフォーマンスとしての出演といったスポット的な参加は別として、「似顔絵描きます」という朝からラストまで出店する場合、ぼくは必ず横並びの出店者全員に挨拶する。広大な敷地のイベントでとても回り切れない場合は別にして、まず100%これは怠らない。でも向こうさんから来た記憶はほとんどない。さっと思い出せるのは東儀秀樹さんお墨付きの陶芸家や、菅田将暉くんのラジオで名前出されたアーティストとか。

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まあ、こっちから行ってしまうと、向こうも準備の大変な時間帯だったり「この段取り終えたら行こう」とか思いつつのタイミングの違いもあるだろうから、そこはお互い様と言える。

それは仕方ないとして、うんざりするのがあきらかに挨拶を返すのが面倒くさい、といった態度の連中

そのほとんどはキッチンカーの人たちだ。

これ、なんでなんだろうね、と考察してみる。

「あそこのテントで出店している、八田と申します。似顔絵を描いてます」

と丁寧に名乗るとたいてい皆さん、せわしない準備の手を止めてでもショップカードや名刺を返してくれる。オープン前で暇ではないだろうに、ちょっとした世間話もしてくれる人もいる。て言うか、全員そうであれよ。

キッチンカーの人たちはまず99%、そっけなく、ショップカードの類をくれもしない。念のために言っておくが、絶対にお客さんが並んでいたりする時間には行かないし、準備が落ち着いてひと段落している様子を確認して声をかける。とにかく彼らは横柄だ。特に、看板にいろんなメディアに出た画像を貼り付けて、ポップな様子をPRしているキッチンカーの連中に多い。そしてぼくは絶対、ここで昼飯買わない、と決意して名前を覚えます(笑)

いまぼくが考えているのは、ちょっとお金ためて最高のキッチンカー出して横柄な連中なぎ倒してやろうかという計画です。正味、屋外でやるようなイベントで一番儲かるのは飲食だ。ハンドメイド系とは投げうつ経費の違いはあるから、一概に計算しきれないけれど、来場者も自分の口に入れる物にはお金絶対払うので、似顔絵や雑貨やには見向きもしない人でも飲食の出店には集まる。同じイベント、同じプレイヤーであっても、われわれとはまた見えてる世界が違う。安定して集客できるがゆえの余裕と横柄さが身に着くのも仕方がないのだろう。飯売るって、そんない偉いのか、と言わしめるくらいの態度だ。

キッチンカーの人たち、とくくって書いてますが、基本的に良く人が集まって来るプレイヤーに、横柄な人が多い、という実証経験があります。

まともな挨拶できない人が出店しているようなイベントに、知り合いとか呼びたくない。うちの生徒や保護者に「今度こんなイベントあるから来てね」って言いたくないですもん(笑)恥ずかしいです。

とにかく、そういうわけで腹が立つことが増えて来たので、マルシェや屋外イベントの参加は今後もほぼしません。次出る時はキッチンカーかもしれない。

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