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ぼくの絵画教室では生徒たちにコンクールへの応募は、特に案内してません。応募したいという生徒には全面的にサポートしますが。

いろんな感性の生徒がいるように、考え方も様々。
「賞をとりたい」というモチベーションを持つ者、「応募したくない」という者。
応募したくない、という気持ちの裏側にあるものも、「好きな絵を描きたいから」とか「落ちるのが嫌」など理由の種類も色々でしょう。

「好きなようにすればいいよ」と生徒たちには言っています。ただぼく自身はコンクールというものの存在を拒絶する気持ちがありました。

理由ははっきりしています。

それは、ぼくの子供の頃の思い出にあります。
かつてぼくは描いた絵を手当たり次第にコンクールに応募していました。学校から出すものや、自分で調べて応募するもの、ハガキに描いたイラストを雑誌に出したり、とにかく次から次へと。

・・・で、結果はというと、ほぼ全勝。選ばれなかった記憶がありません。ただ、絵に関してすごく天狗になってしまい、中学生のあたりから描くことを捨ててしまったんです。思いあがって、大事なものを手放した未熟なあの頃…。
いまは楽しく、賞のためではなく、心のままに作品に向う。それがぼくのアートライフとなりました。

大人になり、アーティスト活動開始してから一度もののはずみで、初めて切り絵で応募した賞レースで入選を果たしましたが、それきりです。もう8年くらい前のことです。

しかしこの絵画教室カラフルキッズアートHACHI、講師であるぼくより生徒たちのほうが受賞数が多いんです。勿論、生徒全員が賞に興味があるわけではありません。でも積極的にエントリーする生徒たちは皆、大小問わず何かしらの賞を獲得しています。

講師より生徒たちの方が受賞数が多い。少し前まで冗談めいて言っていました。けれどエントリーすらしてないので、そりゃ賞なんて獲れません。

…が、全くエントリーしない、というのはなんか違うなと思うようになりました。

Hachiという男は、少年時代にはずば抜けた絵の才能のある子だったのかもしれません。
賞を獲りまくっても、それで天狗になるような未熟な子供だったのかもしれません。
しかし、もう大昔の話です。
もっと才能もセンスもあり、努力家のアーティストはごまんといます。ずっと若い、集中力も精神力も高いアーティストたち。

そんな中エントリーしない、というのはただ「負けを知らされるのが嫌」なだけな気がしてきました。

もちろん、色々分かっています。自分が、現代アートのトレンドからずれた作風であることや、バットを当てに行くだけの実力が欠けていることとか。それでも、「やらない」というのは、選択肢としてない。絵画講師としても、いちアーティストとしても。

というわけで、うちの教室の生徒たちに「先生もこの度、コンクールに出すことにしました」と宣言。つい先日、サイトである公募展の結果発表を確認いたしました。

結果は…落選。

いやあ、落ちたねぇ。落ちた。この経過も、どこかにはつながるストーリーですから、人生の苦みも味わうことにします。

このまま、トライはし続けていくと思います。お楽しみに(^^♪

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