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不細工な石にノミを突き立てて自分を掘り出してゆく。

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人のお世辞は真に受けろ!

これは氷室京介さんが若いころにおっしゃった言葉です。

この言葉をぼくは今もずっと大事にしています。

これと相対にある「人の異論によって自分を確立していく」ということも大切だなあと感じるのです。我が道をひたすらゆく、というアートの人生はどちらかというと「自分との闘い」の歴史。

でもやはり誰かの反応なくしては成立しない。それは自分自身を知る道しるべ。形の定まらない石のかたまりにノミを突き立てて、明確な自分を掘り出していく作業のようなもの。

絵画作品へのサイン。

…をテーマに話はそれていきます。

絵画作品における作家(アーティスト)のサイン、署名。

少なくとも西洋絵画では近代からのしきたりです。19世紀あたり以降なんです、作家がサインを作品に入れるのって。

大昔、ダ・ヴィンチが活躍した16世紀くらいには無記名です。

ぼくは個人的にサインはなくていいと思っています。が、お客さんのなかに「八田さんのサイン入れていてほしい」というお声があるので入れてます。(たぶん次作からは入れないかもしれません)

時代の流れに即して特に考えなく描き入れてます。

切り絵アーティストHachiのサイン。

現在のぼくの作品サイン。

KAZUNARIという名前を筆で描き入れていますが、展覧会などで作品を見た方からこんな言葉を頂くことがあります。

①アーティスト名HachiなのにKAZUNARIはおかしい

②筆で描くのはおかしい、切り絵で名前を入れたほうが良い

などといったご意見です。

まず①ですが、

Hachiという呼び名について。

厳格に「Hachiと呼んでください」とはしてませんが、単純に呼びやすい名前だから、というのが理由です。八田さん、でもいいのですが「Hachi」だと海外の人も発音しやすいし。まあぼくのほうはどちらでもいいです(笑)

で、なぜ作品にはHachiと入れないか。ぼくの下の名前KAZUNARIはやっぱり親がつけてくれた名前ですし、ぼくが精魂込めてつくった作品にはその名を入れておきたい。でも口にするには発音しづらい名前でもあるので呼び名と署名は分けました

小学生が持ち物に名前を書くのとは違う。

それにアート作品への署名は、小学生が自分の持ち物に名前を書くのとは理屈が違うので、いまのところこのご指摘通りにならうつもりはありません。そうすることで「あんたの作品を買う」と言ってくださるのであれば話は別ですが。また、もしも呼び名Hachiと署名KAZUNARIの不一致が美術界を大混乱に陥れるような時代が訪れたらその時は考えます(笑)

さて②です。

切り絵作家の王道。

切り絵作品の署名を切り抜きで入れる作家さんは多いです。ハンコとか。なのでぼくも初期には切り抜きで入れていました。なんとなく画法はそろえておいた方が良いかなと思いまして。

一時期はHachiという名前を切り絵で描き入れてました。

まあ切り絵作家の王道を選んでいました。(ハンコもつくりました)

「紙を切り抜くことで描いた絵画作品」

でも、ぼくは切り絵作家であることより芸術家・アーティストという枠組みの中にいたいと以前から思っています。それと「切り絵」「油絵」「水彩画」とか分類されるのがあまり好きではありません。

あくまでぼくが描くのは

「紙を切り抜くことで描いた絵画作品」

であると自負しています。描きたいモチーフを完成させた時点で、カッターナイフによる描画は終了しています。なのでそこからは距離をとって冷静になった感覚の証として、筆による署名をすることにしています。

粗い例えですが、ライブのメンバー紹介は別としてミュージシャンが歌の合間に名乗ったりしないじゃないですか。「や~まざ~きまさよ~しで~す♪」ってメロディに乗せて。ジャケットや歌詞カードに名は掲載してますが。

とにかく「これは絵画なんだ」というぼくの意思表示でもあります。

そういうところフェチ。

また、描かれている作品そのものよりぼくの署名の描き方云々が気がかりな人って、何を目にしても「そういうところ」にしか目が行かない人だと思っており、あまり話をうのみにしないよう気を付けています。

「そういうところフェチ」とでもいいましょうか。

たとえば映画を観てもドラマを観ても、戦争中の物語なのに役者の耳にピアスや水着の跡があったりしたらそれを口に出して指摘する、といった人々です。でもそれ言い出したら、映画もドラマも切り取られたカメラアングルで映し出されていながら「これは今おれらどこの目線から見てんねん」とか、登場人物Aの回想シーンで出てくる人物Bの表情は、このときAが立っていた位置から見えていなかったはず、Aの頭のなかでなんでこれが再生されてんねん、とかもうきりがないところまで行きつきます。

我々の人生はかぎりがあるので、そんなこと見る暇あったら内容見ましょうよ、という話です(笑)

最後に若いアーティストの皆さんへ。

いろいろなアドバイスやご指摘。

これらとても貴重な栄養になります。だってわざわざ口にしてくださること自体がありがたいですから。

でも普通の意見をうのみにしていくと、やがて普通になるだけです💦

なので人のお世辞だけ真に受けてください♪

※おじさんアーティストHachiから若いアーティストのみなさんに最後にもうひとつ。大人の作家さん(アーティスト)はわりとお礼やあいさつをする、という人として常識的なことができないわりには作品が普通(よくあるのん)、という人がけっこういます。これ、逆ですから(笑)こういう大人にならないように気をつけてください!

自分を許せたり、癒せるようにしてくれたもの。それがぼくにとっては「アート」というものでした。

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